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暖房設計


 冷房設計の次は暖房設計です。冷房設計の知識を前提としている部分もあるので、まだ冷房設計を見ていない方はそちらを先にご覧になってください。設定状況は下の図のようになります。

暖房設計概要図

室内空気を1、外気を2、混合空気を3、加熱後の空気を4、SA(Supply Air)を5としています。RAダクトを通るRA(Return Air)は室内空気と同じです。冷房設計のときと同じように簡単に手順をまとめてから、具体的にどういう式を使っていくのか説明していきます。

暖房設計の手順
(1)設計室内空気1を空気線図上にプロットする。
(2)設計用外気2(TAC 2.5%[危険率])を空気線図上にプロットする。
(3)吹出し温度差を求める。
(4)噴出し空気5を空気線図上にプロットする。
(5)混合比kから混合空気3を空気線頭上にプロットする。
(6)熱水分比から加熱後の空気4をプロットする。
(7)加熱コイル負荷$q_h$を求める。
(8)加熱コイル能力$q'_h$を求める。
(9)加湿量を求める。

以上、9段階に分かれます。完成した空気線図を見てから説明を始めましょう。まず、下の図を見てください。

空気線図 暖房設計

この図が目標です。暖房設計も空気線図が描ければほぼ終了です。それでは、手順を追って説明していきましょう。

(1)、(2)は設計する環境を決めてプロットするだけです。室内空気の設計値、設計用外気は決まっている値を用いてください。ここでも気温はTAC2.5%の温度を考えています。

(3)吹出し温度を決めます。暖房設計では冷房設計で求めた送風量を用います。送風機は季節ごとに入れ替えるものではないので一定と考えているんですね。すると、冷房設計で送風量を求めた式

$Q = \frac{q_S}{0.29 \times t_d}$

を用いて吹出し温度差 $t_d$ が求められます。顕熱はもちろん暖房設計のものを用います。

(4)噴出し空気5をプロットします。ここでも顕熱比を求めて、顕熱比線が空気1を通るように平行な線を引きます(破線)。その線と(3)で求められる $t_5$ の乾球温度の線が交わるところが空気5になります。通常、顕熱比は1に近い値になります。

(5)混合空気3をプロットします。外気量も冷房と等しいと考えるので、混合比も冷房設計のときと同じ値です。

(6)熱水分比から加熱後の空気4をプロットします。熱水分比は空気線図(3)で扱ったものを参考にしてください。ここで、熱水分比線と平行で空気5を通る線が、絶対湿度が空気3と等しくなる点が空気4です。

(7)加熱コイル負荷$q_h$を求めます。加熱コイル負荷は

$q_h = 1.2Q \left( h_4 - h_3 \right)$

で求められます。

(8)加熱コイル能力$q'_h$ を求めます。加熱コイル能力は


$q'_h = 1.05 q_h$

で求められます。

(9)加湿量$L$を求めます。加湿量は

$L = 1.2Q \left( x_5 - x_4 \right)$

で求められます。

 以上で暖房設計は終了です。ほとんど冷房設計と手順が変わらないので、冷房設計ができれば暖房設計もできるでしょう。最後に空気線図をもう一度載せておきます。


空気線図 暖房設計

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