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拡散方程式の解の利用(1)


ここでは、拡散方程式の解を応用していきます。拡散方程式の解は前に求めたように

$C\left( x,t \right) = \frac{M}{\sqrt{4\pi Dt}} e^{-\frac{x^2}{4Dt}}$
でした。これは、線型方程式である拡散方程式から求められたものです。わざわざ、線型方程式とつけたのは、上に書いてある解は足し算、引き算が可能であるということを言うためです。そして、足し算、引き算は重ね合わせの原理を利用するということです。線型方程式は重ね合わせの原理が使えると覚えておいてもいいでしょう。

ここでは、拡散方程式に重ね合わせの原理を利用していきますが、結局、やりたいことは放出源が二点以上あった場合どうするのかということを考えるだけです。まずは、状況設定です。下の図を見てください。


今回も一次元で考えていきます。縦軸は物質量です。図のように原点と原点から$\xi$離れた位置から質量$M$の物質が放出されたと考えます。すると時間が経過すれば下の図のようになるはずです。


破線は各放出点から拡散されている様子です。実線が総量を示しています。実際には実線のように拡散していくはずです。これを計算によって求めていきます。

$x=0$の位置での拡散は式をそのまま使えばいいのですが、$x=\xi$の位置が放出源となっている拡散はそのままでは使えません。そこで、拡散方程式の解を

$C\left( x,t \right) = \frac{M}{\sqrt{4\pi Dt}}e^{-\frac{\left(x-\xi\right)^2}{4Dt}}$
として考えます。こうすることで、$\xi$を中心とした拡散を考えることができます。

中心を$x=0$と$x=\xi$とした拡散方程式の解を重ね合わせれば上の図の実線を表す方程式が作れるので、和をとると

$C\left( x,t \right) = \frac{M}{\sqrt{4\pi Dt}} \left[ \exp \left\{ -\frac{x^2}{4Dt} \right\} + \exp \left\{ - \frac{ \left( x-\xi \right) ^2}{4Dt} \right\} \right] $
が得られます。これが今回求めたかった拡散方程式の解です。


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