>拡散>濃度

濃度(Concentration)

濃度についてやっていきましょう。濃度といってもその物質の見方に応じて様々な表現方法があります。ここでは、6通りの表現方法について見ていきたいと思います。

スカラー量
(1)モル濃度
$C=\frac{着目成分のモル数[mol]}{溶媒の体積[l]}$
(2)質量濃度
$C=\frac{着目成分の質量[g]}{全体の体積[l]}$
(3)質量百分率
$C=\frac{着目成分の質量[g]}{全体の質量[g]}$
平均濃度
(4)時間平均濃度
$\bar{C} = \frac{1}{T} \int ^{t+T/2}_{t-T/2} C\left( x_0,y_0,z_0,t \right) dt$

Tは変動時間よりも十分大きな値を用いる必要があり、この変動時間以下のスケールの情報はすべて除去されてしまいます。

(5)空間平均濃度
$\left< C \right> = \frac{1}{V} \int _V C\left( x,y,z,t\right) dV$

空間スケールが V1/3 以下の乱れは全て除去されてしまいます。

(6)アンサンブル平均濃度
$\left[ C \right] = \frac{1}{N} \sum ^N _{i=1} C_i \left( x,y,z,t \right)$

同じ条件でN回試行実験を行った結果を平均化します。不規則性から実験結果は必ずしも一致するものではありません。

アンサンブル平均と時間平均が一致するとき、それを「エルゴード性」もしくは「現象がエルゴード的」といいます。


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