日本では水理学に限らず、土木系の学問で工学単位系という単位が使われていました。この単位系は、「重さと時間と長さ」を基準とした単位です。工学単位系は、勉強の浅いkinから見ても非常に便利な単位系だと思います。
便利だと思う理由は、「重さ」を基準にとっているから「力の大きさ」も一つの単位で表現できるということです。高校で物理を習った人は「質量=m」、「重さ=mg」、と何度も先生に言われたのではないでしょうか?(笑)そして問題をいくつも解いていくと、「gっていちいち書かなアカンの?」と思った方もいるんではないでしょうか?
工学単位系ではこのgを書く必要がないんです!便利だと思いませんか?kinは、大学の水理学の授業が終わる頃にようやくそのことに気づきました(^^)
しかし、この単位系も最近見直され、SI単位系(別名、国際単位系)という単位を使って国際的に同じ単位を使っていこうということが決定したようです。つまり、これから学ぶ人はSI単位系だけを勉強していけばいいようです。(でも、工学単位系という存在ぐらいは知っておいてください。ほかにはCGS単位系というものもあります。)
このホームページでは、SI単位系だけを扱っていきたいと思います。そこで下に基本的な物理量とSI単位で表現したもの、そしてその次元を示します。
物理量 | SI単位 | 次元(dimension) |
---|---|---|
長さ | m | L |
質量 | kg | M |
時間 | s | T |
速度 | m/s | LT-1 |
加速度 | m/s2 | LT-2 |
力 | N , (kg・m/s2) | MLT-2 |
圧力 | Pa , (N/m2) | ML-1T-2 |
仕事 | J , (N・m) | ML2T-2 |
運動量 | kg・m/s | MLT-1 |
角度 | rad | 無次元 |
密度 | kg/m3 | ML-3 |
単位重量 | g/cm2・s2 | ML-2T-2 |